
高齢のご家族が老人ホームに入居することが決まると、多くの家庭で最初に直面するのが「荷物処分」の問題です。
長年暮らしてきた家には、思い出の品や生活用品が溢れています。しかし、老人ホームの居室は限られたスペースであり、全てを持っていくことはできません。
この記事では、老人ホーム入居前の荷物整理・処分を進めるための具体的な手順と、家族がサポートする際の心構えを詳しく解説します。

老人ホーム入居時に必要な荷物とは
老人ホームの部屋は、自宅よりもコンパクトなことが多く、持ち込める荷物の種類や量には制限があります。
まずは入居先の施設に「持ち込み可能なもの」と「禁止されているもの」を確認することが大切です。
持ち込みが可能な例
• 衣類(季節ごとに数着ずつ)
• 洗面道具やタオルなどの日用品
• 小型の家電(テレビや冷蔵庫など、施設の規定に従う)
• 写真立てや時計、趣味の小物など思い出の品
• メガネ、補聴器などの生活必需品
持ち込みが制限される例
• 大型の家具やベッド
• 火気を使う器具(電気ストーブ、コンロなど)
• 古い家電や電力を多く使う機器
• 大量の本や雑貨類
施設によっては、家具や寝具、家電があらかじめ備え付けられている場合もあります。
「どの程度のスペースがあり、どんなものが必要なのか」を事前に把握することで、効率よく荷物整理が進みます。
荷物整理・処分の手順は?
荷物処分をスムーズに行うには、段階的に進めることが大切です。無理に短期間で終わらせようとすると、家族にも本人にも負担が大きくなります。
具体的な手順をひとつずつ見ていきましょう。
ステップ1 全体の把握
まずは家の中を一度見渡して、どの部屋にどれだけの荷物があるのかを把握します。
必要なもの・不要なもの・判断保留の3種類に分けてリストを作っておくと良いでしょう。この段階では細かく分別せず、全体像を掴むことが目的です。
ステップ2 必要なものを選ぶ
老人ホームの部屋の大きさや設備に合わせて、必要最低限の持ち物を選びます。
衣類は季節ごとに分け、日常的に使うものだけを残すようにします。家具や家電は、施設に備え付けがある場合は無理に持ち込まない方が快適に暮らせます。
ステップ3 不用品の処分方法を決める
不用品が出た場合、処分の方法はいくつかあります。
時間や費用、体力の面から、自分たちに合った方法を選びましょう。
• 自治体の粗大ごみ回収を利用する
• 不用品回収業者に依頼する
• リサイクルショップで買取を依頼する
• 知人やボランティア団体へ寄付する
• 家族や親戚に譲る
「老人ホーム入居に伴う荷物処分」を専門に扱う業者など、高齢者や家族の事情を理解した丁寧な対応をしてくれる業者が増えています。どの業者に依頼するか迷った場合は、見積もりを複数社比較して選ぶと安心です。
家族がサポートするときの心構え
荷物処分は「モノの片付け」であると同時に、「気持ちの整理」でもあるといわれています。
特に高齢の親にとって、持ち物は思い出や生き方そのものを象徴していることがあります。家族がサポートする際は、作業を効率的に進めるよりも、気持ちに寄り添うことを意識しましょう。
ここでは家族が荷物整理・処分をサポートする場合の心構えを紹介します。
気持ちを否定しない
「もう使わないんだから捨てよう」と言ってしまうと、相手は抵抗感を持ちます。
なぜ捨てたくないのか、どんな思い出があるのかを聞きながら、一緒に考えることが大切です。
「この服を着て出かけた日を覚えてる?」など、会話をしながら整理することで自然と手放す気持ちが生まれます。
焦らず少しずつ進める
年齢を重ねると判断にも時間がかかります。
1日で終わらせようとせず、1週間に1部屋、1日1箱といったペースで少しずつ進めましょう。
焦りはストレスのもとになり、家族間の衝突を招く原因にもなります。
専門家の力を借りる
自分たちだけで進めるのが難しい場合は、「生前整理アドバイザー」や「整理収納アドバイザー」などの専門家に相談するのも有効です。
第三者が入ることで冷静に判断でき、感情的な対立を避けられることもあります。
実家の荷物処分でよくある悩みと対処法
家族間で意見が合わない
兄弟姉妹の間で「残したい」「捨てたい」と意見が割れることは珍しくありません。
その場合は、事前に「判断ルール」を決めておくとスムーズです。
たとえば、「本人が必要と言ったものは残す」「写真を撮って現物は手放す」など、明確な基準を共有しておきましょう。
親が片付けを拒む
「まだ使う」「思い出がある」といった理由で拒否されることもあります。
その場合は無理に進めず「使う予定があるものだけ確認しよう」と提案するなど、少しずつ信頼を積み重ねていくと良いしょう。
「捨てる」ではなく「整理する」と言い換えるのも効果的です。
処分費用が高額になる
不用品回収業者に依頼する際は、荷物量や内容によって料金が大きく異なります。
複数社から見積もりを取り、サービス内容と費用の内訳を比較しましょう。
最近では「シニア向けプラン」や「生前整理パック」など、高齢者向けのサービスも増えています。
荷物整理を通して得られる心の変化とは?
老人ホームへ入居する際の荷物処分を通して、自分の人生を振り返る時間を持つことができます。
長年の生活で溜まった物を整理することで、「本当に大切なもの」が見えてくることもあります。
家族が寄り添いながら行うことで、感謝の気持ちを伝えたり、思い出を共有したりする良い機会にもなります。
「捨てる」ことを目的とせず「新しい生活をスムーズに始めるための準備」と捉えることで、老人ホームへの入居が前向きなステップになります。
老人ホームへの引越しはレントラ便の得意分野です!
レントラ便は、老人ホームの入居・退去に伴う荷物運搬の実績が豊富です。
その理由の一つが、「時間制の明瞭かつ安い料金で出来るから」です。
【よくあるご利用例】
・ご自宅から老人ホームや各高齢者施設などへ直接お引越し
・現状の老人ホームから近くの老人ホームへのお引越し
・病院から退院するため介護施設や各高齢者施設等へのお引越し
老人ホームへの引越しの場合、タクシーを利用したり、ご家族が軽トラックなどを運転し身内だけで引っ越しすることも可能です。
しかし、重い荷物を運搬時に老人ホームの入り口や共有部分を傷つけてしまう可能性もあるため、そういったことを避けたい時は引越し業者を選ぶと良いでしょう。
レントラ便なら、家財道具の荷作り・搬出・輸送、設置といった部分にとどまらず、不用品の処分、保管まで含めて、一貫したサポートを承っています。
引越しと同時にそのまま不用品を回収でき、その分無駄な保管料金も発生しないため、費用もお安くなります。
まとめ
老人ホームへの入居は、本人だけでなく家族にとっても大きな節目です。荷物処分は新しい生活への準備を整えるための大切なプロセスといえます。
家族や専門家と協力しながら、無理のないペースで進めていきましょう。荷物の運搬方法でお悩みでしたら、ぜひ一度レントラ便にご相談ください!
